【シロクロのセカイ】感性を失ったとき
朝起きてから、シャワーを浴びる。その後、ご飯を食べる、歯を磨く、着替えるという一連の作業を何も考えることもなく条件反射的にこなす。
家を出てから駅までは、もはや無心。あるいは、出社後に待ち受けている仕事の事を考える。ただ歩いているだけなのに、漠然とした不安や焦燥感を感じながら。
気温、湿度、風、日差しの強さ、肌で感じているはずなのに、ほとんど私の感情には寄与しない。
道路脇二咲いているたんぽぽ、小鳥のさえずり、夕方になると聞こえてくる虫の声。そんな些細なものにも興味をもった子供の頃。今では、心に留まることは無くなった。
いつからこんな無機質な生き物になってしまったんだろう。もはや生き物としての感性が無くなりつつある。こんな生活をあと数十年にも渡って続けていく自信がない。
ふと我に返るときには1週間が過ぎ去っている。この1週間は幸せだったのだろうか?この1週間は幸せな未来につながるのだろうか?
「なんとか頑張ろう」という気持ちと「もう辞めよう」という気持ちに揺れ動く毎日。
それでも朝になれば「今日も頑張ろう!」と無理やり自分に言い聞かせて1日が始まるのだろう。
今週もなんとか頑張れるといいな。